円高トレンドになるか?

東京外為:緩和解除期待で円が底堅い、対ユーロでも上昇―117円前半
2月24日(ブルームバーグ):早朝の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=117円03−06銭と、ニューヨーク時間時間遅くに付けた117円14 銭からややドル安円高方向での取引となっている。

ここ最近の為替のテーマは、日本景気回復期待の円安だった。日本で金余り現象が起きると内外の金利差があるので、円を売って外貨を買うという動きが強まるからである。特に、冬のボーナスをもらったサラリーマンが「外貨建てのファンドでも買うか・・・。」と考えたり、日本企業が帳簿をキレイに見せるため一端、含み益が出ている外貨建て資産を売却した後に、これを買い戻す動きが顕著になったりするからだ。

したがって、為替に関しては約半年でトレンドが転換するという季節性がある。大まかにいって日本株が夏高く冬安いという季節性があることも影響している。

ちなみに、最近の円安の極になったのは2002年2月の135円で、円高の極は2004年12月の101円である。つまり、34円動いたことになるが、いずれにしても冬にトレンドが転換したことは重要である。この変動幅の34円を二分の一すると17円で、いまはこの円高と円安のほぼ中間点に位置していることになる。

為替に限らず、相場というのは上がったり下がったりするものだが、ドル高トレンドが仮に一息ついて円高トレンドに進むかどうかは別としても、今からドルを買いに行くのはリスクが高いといえるのではないだろうか?

  • 投資家にとって日本国債が魅力的な投資対象になるか?

従来の常識では先進国では最低水準の金利と格付けで投資対象としては問題外の日本国債である。まさに逆転の発想であるけれども、これが魅力的な投資対象として浮上してきたらどうなるだろう?

政府がいま一番心配していることは国債が消化されなくなったら完全に終わりだということである。もし、政府が投資家に日本国債を売りつけたいのだとすれば、どうしたら良いのだろうか?

これは実に簡単な話で為替介入を止めればいいだけだ。そうでないと、少なくとも外国人投資家は承知しない。日本の投資家はあまりにもパフォーマンスが悪いために日本のファンドを嫌って外資系ファンドを買うことが多いから、日本人に売りつけたいのだとしても、外国人ファンドマネージャーを納得させるだけの「取引」が必要なのである。

円売りドル買いをしていた連中が一斉に円を買い戻し、10円20円の円高が来れば米国債でちまちまと儲けていた金利分はあっという間に吹っ飛んでしまう。それならリスクのない日本国債だ〜ということになるわけだ。