資産を減らすのが本当のリストラ

 松下電産:連結総資産を3年で1兆円追加削減へ−在庫圧縮など強化
3月3日(ブルームバーグ):松下電器産業は2007年3月期から3年間で、連結総資産をさらに約1兆円圧縮する計画だ。広報担当の門田晃氏が3日語った。具体的な資産売却計画などは明らかにしていない。

日本企業がダメなのは、リストラったって単なる首切りにしかすぎないんだよね。
ベテラン社員を首切りして人件費が安いからということでパート・アルバイトとか、中国人に置き換えて儲かるかといえば、そんなの儲かるわけがないんだよな〜。

儲からないってのは、利益に貢献していない事業を抱えているからであって、人件費の問題じゃないんだよ。だいたい、費用に対する人件費の割合なんて意外と大したことないんだからさ。

ホンダなんかは中国で作ったスクーターを日本で売ったりしているんだけど、これが意外と売れ行きが良くないという問題がある。電化製品でも最近は原産地を表示して国産であることをアピールする商品が多くなった。一見、同じようなものに見えても国産の方が高品質で、その分、付加価値が高いと思われているから多少高くても売れるわけだ。

バイクとか電化製品とかでは趣味性が高い商品が売れるわけだから、「中国製なんてダサいじゃ〜ん。」てなわけだ。

たとえば、会社の売上で儲かっているのは二割、六割がトントン、二割が赤字なんて会社は良くある。これでやるべきなのは、売上で赤字の部分を止めて、その分、利益が出ている部門に投入して経営資源を集中化、効率化することなんだよ。

利益の出ない売上を減らすという発想ができないと、いつまでたってもその会社は良くならないのだが、これはようするに、経営者が無能なんだよね〜。利益につながらない売上を減らすということと、資産を減らすということはイコールなんだけど、中々その判断ができない。

でもね。資産を減らさなければ負債も減らないんだよ。負債を減らさなければ、いずれ会社は倒産。これ、当たり前だよね。

首切りってのは、負債を減らすことには直接的にはあまり貢献しないんだな。なんでかというと、会社の経営不振というのは、経営陣の放漫経営が原因であることが多い。社長とか役員連中が貰いすぎ、会社の経費を個人的に使い込むことの方が多いんだよ。まず、そいつらの無駄遣いをなんとかしなければ仕方が無い。

だいたいね。人件費の払いすぎで倒産するなんて会社があるなんて聞いたことが無いんだからさ。