アニータの豪邸を売り飛ばして損したというお話

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_02/t2006022829.html

アニータの豪邸よりも弁護士費用など競売費用もろもろでかえって損してしまったんだとさ。

http://www.geocities.jp/darabojp/midi-anita.html

当局が本件に着手した段階で、アニータの資産は時価で1億7千万ほどであったらしい。結局、競売で回収できたのは七千万円ほどにしかならなかった。そこから競売費用、裁判費用を引いたら赤字になってしまったという。
元旦那の千田が15億横領したのにいかにも少ないようだが、これはよくある話しだけど、送金した金はほとんど現地でくらしている家族の生活費に消えてしまったようだ。
そんなわけないだろう、どっかにこっそり隠していたんじゃないの、とか思うかもしれないが、そのくらいの知恵がある人が日本くんだりまで出稼ぎにくるわけがない。いくらお金があっても使ってしまえば無くなってしまう。当たり前の話しである。

元々、千田は浪費癖があってアニータに出会う前から横領していたのと、いずれはチリに逃げて現地で生活するため、レストラン経営などの投資をしたが、そのいずれも失敗していた。

チリはインフレが激しく一年で約三十パーセントほどのインフレ率だから、二年で通貨価値が半額になってしまう。そのため、インフレに強い不動産に投資するという発想だったのだろうが、円建てで換算すると結局、価値は下がっていたわけだ。
これは当然のことで、激しいインフレではローンを組んで不動産を買うことが難しい。日本の場合だと金利が低いので三十五年払いでもいいのだが、インフレ率が上昇すれば金利も上昇してしまう。
不動産はローンで買うのが普通だから、悪性インフレではローンの金利を負担できず、不動産を買えなくなるのと、不動産を持っている人も生活費の高騰のため生活ができないので、われ先にと売りに出すので、不動産市場というのは低迷するものなのだ。

  • 悪性インフレで不動産投資をしてはいけない理由

たとえば、預金金利がゼロパーセントで利回り10%の投資用物件を金利5%の不動産ローンを組んで買ったとしよう。差額の五パーセントが儲けになる。もし、将来的にインフレが発生して銀行の預金金利が五パーセントになった場合、不動産ローンの貸し出し金利が10%になるとして、この投資用物件はどうなるだろうか?

利回り10パーセントでは、銀行にお金を預けた方が得であるため、利回り15パーセント以上にしないと売れないことになる。つまり、その分、高く貸すか、もしくは値下げしなければならないわけだ。高く貸すことができなければ、値下げしないとしょうがないことになる。

金利の低い日本で調達したお金を金利の高い発展途上国に投資した場合、その金利の差額が儲けにつながると思いがちなのだが、実際は、金利よりも現地通貨の方が値下がりすることが多いので、円建てでは損する可能性が高い。
そもそも、不動産といのはすぐに売れるとは限らない。契約が成立してお金を払い込むまでにインフレが進行してしまう。では、そのような状況なら外貨建てで取引すればいいと思うかもしれないが、そもそも、外貨がないからインフレなのである。

  • 貧乏人にお金をあげても仕方が無い

結局、アニータはチリでは有名人になったため、今はそこそこ優雅な暮らしをしているらしい。それにしても、思うことは外国人売春婦にコロっと騙されてしまう日本人のいかに多いことかということだ。
同じ人間だと思ってはいけないのが現実なのだが、どういうわけか、相手も同じ人間だから、自分と同じような人なのだと思い込んでいる人が多い。まず、違いを認識することから始めなくてはならない。