嫌韓流ブームの裏にあるもの

http://d.hatena.ne.jp/Yellow/20050731/1122806816

先日のエントリーで、親の世代の反対のことをやり、祖父の世代と同じことをするということを書きました。これに対して文化的な「隔世遺伝」なのでしょうか、というコメントが付きましたが、私はそうではないと思っています。


むしろ、祖父の世代の記憶が孫まで伝わらないってことなのだろうと思います。
というのは、若い人たちというのは、祖父の教訓を守らないことが多いからです。
若い人たちというのは、おじいさんの言うことはもう古い、僕たちは違うといいながら、結局、おじいさんと同じことをするということです。

たとえば、いまの40代はバブル世代と言われていますが、バブル以後と以前では人の意識はかなり違っています。バブル世代の一世代前は何を作っても売れて、努力すればするほど豊かになる世代でした。高度成長時代には、不動産を購入することが資産を作る上でもっとも重要なことでした。


バブル世代は人生の一番良い時期をバブル時代に過ごしたので、努力して豊かになることよりも、投機的な行動で財産を作った人たちのことを記憶しています。そして、彼らが投機に失敗してひどい目にあったことも覚えているわけです。

バブル時代の人気職業は、金融業、不動産屋、広告代理店、旅行代理店でしたが、いまでは構造的不況業種になっています。


おそらく、この世代の人たちは、「借金までして不動産を買うな。贅沢をするな。金をためろ。虚業ではなく、実業を目指せ。」と言い残して死ぬでしょう。その子供は貯蓄が好きなしっかり屋さんとして育つかもしれません。しかし、その孫はおじいさんの遺言は知らないし、知っていたとしても守らないでしょう。

つまり、孫は祖父の過ちを繰り返してしまうわけです。

これが、親の世代の反対のことをやり、祖父の世代と同じことをするという意味です。